龍の破片

e0060485_7265757.jpg
e0060485_7271863.jpg
 昔はとても人気のある柄だったのに、今では見る影もないのが龍です。お店に並んでいる食器を見ても、動物といえばウサギや猫など可愛らしいものが多いようです。武骨な龍など肩身が狭くなってしまったのです。しかし、干潟や川で拾ってみると、昔のお茶碗には定番柄だったことがわかります。音戸町畑地区の干潟からも、その龍の破片が出てきました。型紙摺り、銅版転写、ゴム印、右端の濃い緑色の破片にも、うまく写らなかったのですが、胴体と雲が残っています。時々こんな色と質感の破片が出ますので、ある時期そこそこ人気があったのでしょう。龍は独特の形をした雲や宝珠と一緒に描かれることが多いようです。

 かつて人間の家にいた食器の中の龍は破片となって、生活排水の流れる干潟や川にひっそりと隠れ棲むようになりました。そんなわけで、日本の海や川には龍が棲んでいるのです。
[PR]
by touhen03 | 2009-06-24 08:04 | 広島の島