原川・梅迫川河口 戦争図の小皿

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 こちらも原川・梅迫川河口で出た型紙摺りの小皿です。これ、何だと思われますか。騎馬兵と、もう一人は敵兵?よく見ると帽子を被った様子から、たぶん味方の歩兵なのでしょう。後ろの雲みたいなのは火筒の煙でしょう。戦争図なのです。

 これと同じ図を含んだ小皿が図録やアンティーク雑誌に載っていたため、皿全体のデザインはある程度推測できます。豊田市民芸館の企画展図録「印判染付の美 明治・大正期の絵柄を楽しむ」の中にある小皿は、真ん中に交差した二つの旭日旗と兵隊、周囲の模様部分には日の丸の旗と4つの丸窓があり、その中にこの陶片と同じ図もありました。残りの3つの丸窓には、戦闘場面や軍艦の図が描かれていました。アンティーク雑誌の方は、中央はほぼ同じですが、周囲の丸窓は3つで、拾った陶片と同じ図はありますが、軍艦図がありません。日の丸の旗の代わりに菊の花が描かれています。二つとも地模様は拾った陶片と同じ、ただ、拾った陶片の右端に縦に入った模様はどちらにもありません。中央と周囲を区分しているのは二重の点線ですが、内側にひし形の連続模様があるのは今回拾った陶片だけです。

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 図録とアンティーク雑誌、両方の皿にあった図を描き写してみました。なんと敵兵を刀で切り殺そうとしています。倒れているのは髪型から中国人の兵隊か。日清戦争でしょうか。単純化されたデザインとはいえ、なんとも凄い模様を食器に描いたものです。今回拾った陶片にこの図が含まれていたかどうかはわかりませんが、細部に違いはあるものの、ある程度パターン化されているようなので、あった可能性は高いと思います。




「平城宮跡を守る会」http://narapress.jp/hjk/
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by touhen03 | 2013-08-14 22:57 | 広島の島