2014年 09月 13日
南天神バス停前干潟の陶片 その3
南天神バス停前干潟の陶片第3弾、明治から昭和戦前くらいの陶片たち。上段と中段左2つは銅版転写で絵付けをしています。上段右端はいげ皿と呼ばれるタイプ。お皿の縁が決まってギザギザで鉄釉を塗ってあります。中断左端はお神酒徳利。とても小さいのですが、小さな神棚にはちょうどよいのでしょう。内側は無釉です。その隣は内側に釉があります。たぶん蓋物容器でしょう。右端は時代用途不明。狸?さんと目があってしまいましたので、連れ帰ってしまいました。下段は左端がゴム印皿。あとの二つは緑の縦縞タイプです。右端は手描きのようですけど、中央は見込模様はゴム印。外側の緑の縦縞もこちらはゴム印かな。ごつい丼や小丼の類が多いです。
上段右から2つ目の銅版転写皿には目跡があります。蛇の目釉剥ぎと同じく、窯での重ね焼きの痕です。型紙摺りの皿に目跡は珍しくありませんが、銅版転写の時代には過去のモノとなっていた窯詰法です。しかし砥部では珍しくありませんでした。これも砥部産の可能性が高いです。
中段右から2つ目は統制番号入り。岐427?か。土岐市で作られたもののようです。
尾道市瀬戸田町、南天神バス停前干潟で拾った陶片は計36個でした。陶片の数はわりに多い方ですが、広い干潟で陶片密度もさほど高くありません。一つ一つの陶片は小片が多く、保存状態は今一つ。ただし、江戸陶片の割合は高く、やや古めのものが出ました。
朝堂院跡は舗装されてしまいました。
文化財保護のあり方を問うものですので、もう少しの間リンクを貼らせてもらいます。
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「平城宮跡を守る会」http://narapress.jp/hjk/