日本民藝協會「工藝選書」5冊 その3

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 ヨーロッパの古い雑貨を扱うお店にあった美しい和紙の表紙をもつ冊子。奥付を見て驚きました。5冊とも昭和17年~18年後半のものだったのです。戦時下、特に昭和17年頃から戦後の昭和23年頃までの出版物の紙や印刷の質の悪さはとびきりのものです。これは本当に戦時下に作られたのだろうか。

 その時になってやっと著者名に気が付きました。柳宗悦、発行所は日本民藝協會、「工藝」編輯室。ああ・・・ 不思議に思われるかもしれませんが、実はがっかりしたのです。この美しい本が有名な人のものでなければ、この時代の印刷物は私のものになるはずです。しかし著者が柳宗悦なのです。私は戦前の印刷物を幾らか集めていますが、私はコレクターとは言えないかもと思うのです。なぜなら、どんなことをしても手に入れたいという気がないからです。高価だということは他に欲しがる人がたくさんいるということで、それは消えてしまったりはしない。もし私が魅力を感じるものが安ければ、それは放っておいたら消え去るものかもしれないと思っています。もちろん、一番の理由は私がビンボーだからなんですけれどね。

 無理かな・・・と思いながら値段を聞いてみましたら、嬉しいことにとても安かったので5冊とも買いました。柳宗悦とは言っても、もちろん直筆などではありません。1000部と発行部数も限られているのですが、戦前この手のものを買う人はけっこう大切にしたのではないかと思います。しかし私にとって、とても貴重な情報も持っていました。

この本について、いろいろ気付いたこと、幾らか判ったこともありますので、もう少し続けたいと思います。
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by touhen03 | 2015-01-21 06:46 | 骨董市・ガラクタ