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呉市情島に行き損ねた話

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 潮の干満の差の大きい広島では、新しい陶片海岸探しは春から夏が中心です。今回の目的地は呉市にある情島のはずでした。ネット上の情報では呉市の阿賀港から定期船が1日3往復しているとのことで、12時30分発の船に乗ろうと、漁協の裏にあるという発着場所へやってきました。

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 普通、小さな港でも、桟橋があったり、それとわかるゲートがあるものですが、ここにはありません。漁船のような雰囲気の船に「情島通船」と小さな看板があり、舳先を護岸に向けて接岸しています。覗き込むと舳先に小さな階段のようなものが置いてあり、たぶん岸からそちらへ移るのだろうなと思いました。これ、もしかして乗り移るとき揺れたりしないのかな?と思いながら、恐る恐る見ていると、船から声がしました。なんと、今日は帰りの便がないのですって? あの・・・でも、確か14:00と15:40があるのでは?

 潮の干満の状態によって、接岸できない日があるのだそうです。(たぶん水深が足らないということなのでしょうね)そして、今日はもちろん大潮。その干潮のピークにあわせて私は島に渡ろうとしたのです。ひえ~、そんなことがあるのですね。でも、よくぞ乗る前に教えてくださいました。ありがとうございます。島に宿はあるらしいのですが事前に要連絡となっていましたし、翌日の日曜日は船の便がないのですから。(>_<)

 調べたところによると、情島は人口10人未満、すべて高齢者だそうです。日常の買い物とか通院とかどうするのでしょう。漁師さんが多いのでしょうから、たぶんマイ船なんかがあるのかもしれませんね。長年広島の海岸を歩きながら、日帰りしにくい有人島があるのを知りませんでした。

 ネット上で見つけた情島の写真では石積みの漁港があり、現役らしい石段もあり、漁港内の干潟もしっかり確認できました。小さな島でも長い年月の間に茶碗や皿は堆積するものですから、陶片はありそうですが、潮の引く日は帰りの便がないなんて。そもそも12:30発、15:40終便の時間内に干潮のピークが来て、天気が良く、なおかつ日祝以外の私の休みという条件が一致する日なんて滅多にあるもんじゃないと喜び勇んで計画を練ったのですけれど。これは私にとって幻の陶片海岸となりそう。近くにありながら行けないとなると、気になってしかたがないです。ああ・・・

ともかく、この後どうするかです。潮が引いて船が接岸できないというのなら、雁木の下あたりに干潟が現れるのだろうか?じっと下を覗いてみる。せめて2時間程度は陶片探しができる状態になるだろうか。水は完全に引かなくてもいいのだけれど、港のような水の濁った場所では水深10㎝で陶片がどこにあるか判らなくなる。近くで魚の行商をしている人に聞いてみたけれど、干潟はないそう。もっとも、汚い泥の出た場所を干潟と認識していない可能性はあるかもしれない。雁木の一番端のもう少し先、ほんの少し地面が出ている場所を覗き込む。陶片は多少ありそうだけど、やや泥っぽい。この辺りで乾いていないということは、泥が深くて歩けないかも。今日一日を賭けるにはちょっとどうか。幸い、干潮のピーク時に帰る計画だったため、島から帰った後、阿賀周辺を歩くつもりで周辺の地図を持ってきていました。続く。
by touhen03 | 2015-04-19 22:34 | 呉線沿岸