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その8 江尻川の陶片溜りにたどり着く

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 三面張りの川底に陶片は無かったけれど、泥に足を取られることもありませんでした。滑るので、ちょっと汚いですが、ずるずるのコンクリート部分を持ちながら歩きました。

 結果から言うと、この写真のコンクリートの端から下りたら良かったのです。帰りはここから上に上がることができたのですから。でも、そうしていたら、MASTER壜は拾えなかったわけですから、まあ良しとしましょう。

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 ついに川土手から見えた陶片の近くまでたどり着きました。川底は砂です。歩けます。しかし、根性曲りの江尻川(地元の方すみません。独自の価値観で呟いております。m(__)m )のこと、そうそう宝物を渡してなるものかと、周りを柔らかい泥が囲んでいました。写真右上の黒い泥みたいなのがね。ここまで来てダメなのか・・・

 ところが、神様が哀れに思ったのか、それとも、あまりしつこいので早く追い払いたくなったのか、僥倖が。屋根や倉庫の壁なんかに使うトタンの波板、ただし金属でなく樹脂っぽいヤツ、あれの小さな破片が泥の上に乗っていました。片足を乗せてみましたがメリメリいいません。これで陶片は私のものだ~!ああ、ここは砂底の川、憧れの地。濁った水が足の間をさらされと流れていきます。

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 拾いました。これがその陶片です。うーん、銅版転写皿の方、良さそうな模様に見えたのですが、拾ってみると印刷のボケた微妙なタイプ。それでも、もう一つは19世紀の江戸モノでしたね。苦労の末の獲物です。

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 そして、あははは。遠くから見ると、これが、江戸後期っぽい染付皿に見えたのです。昭和のかなり新しそうな小皿。統制番号も無し。戦後のものかもね。

 でも、満足しました。諦めて帰っていたら、獲り逃がした獲物は大きく偉大になってくるし、精神衛生上悪かったですからね。予定ではこの後、去年の場所に行くつもりでしたが、さすがにそれはできませんでした。ここでたっぷり時間を使っちゃいましたから、夕暮れと潮に追い立てられます。川からあがり、ゴム長靴をしまい、バサバサの髪をとかして、文明人らしい姿に変装?したら、体中が痛いこと。一気に疲れが噴き出てきました。

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 向島を出たのは午後7時を過ぎていました。備後造船横の干潟と江尻川。成果はそこそこでしたが、楽しかったです。陶片を溜め込んだ干潟とドブがある限り、人生とは悪いものじゃないです。ヤッホッホー!!
by touhen03 | 2015-06-01 22:51 | 広島の島