P.の小瓶 その後

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以前一度取り上げたP.のマーク付の陶製の小瓶。たぶん戦前の化粧品容器という程度しか判りませんでした。ところが今回、「時のかけら~統制陶器~」のrichouken04さんから貴重な情報を頂きました。同じP.のマーク入りですが、陶器に描かれたのではなく、P.のマークのラベルが貼られた容器があったそうです。骨董業者さんを通じて探されたそうです。海岸で幾つも見つかっているP.の小瓶は本などから、同じ陶製の蓋が付いていることが判りましたが、こちらの蓋はベークライト製とのことでした。統制番号1103付きです。写真も見せて頂きましたが、そこにはPAPILIO CREMEと書かれていました。パピリオ・クリーム!御園白粉の伊東胡蝶園(後のパピリオ)のものでした。ネットでいろいろ検索してみました。伊東胡蝶園は昭和10年(1935年)にパピリオ白粉を出していて、容器のデザインは佐野繁次郎という人がしたようです。P.の容器とも書体がよく似ています。

その後richouken04さんから、今は廃刊になった骨董雑誌「骨董ファン」Vol.28にP.の小瓶が掲載されていると教えて頂きました。幸いバックナンバーを売っていましたので、さっそく取り寄せました。出てました!P.の小瓶には四角な陶製の外蓋とアルミ製の丸い内蓋があり、PAPILIO CREMEというロゴの入った黒い紙箱付きでした。雑誌の説明によると、パピリオ化粧品クリーム瓶、昭和30年頃のものだそうです。陶製の容器が身の回りから消えていく、その最後の時代のものだったのです。今回、P.の小瓶の正体を知ることができたのは、richouken04さんのおかげですし、また多くの方が海岸でP.の小瓶を拾ってくださったおかげです。ありがとうございます。「骨董屋の非賣品」の著者、勝見充男さん、勝見さんに問い合わせてくださった出版社の晶文社さんにも感謝です。小さな歴史が一つ掘り起こされました。

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私が拾ったP.の容器の底です。こちらは統制番号はありません。容器が写真に載るとき、底はまず写しませんので、アップしました。
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ところで、P.の小瓶とよく似た質感の陶製容器は海岸からよく出てきます。写真は私が宮島、江田島、八幡川などで拾ったり、何人もの方から頂いた、その手の容器です。P.の小瓶以外はレート化粧品のレートクレームらしいもの、いろいろな会社の出したポマード容器などです。資生堂は昭和6年(1931年)にポマードを出していて、「メヌマポマード」は昭和7年(1932年)に発売されたそうです。ということはそのあたり以後のものなのでしょうね。昭和戦前~昭和30年代頃までの小瓶たちなのでしょう。
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いろんな角度からの写真です。
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by touhen03 | 2006-05-16 01:05 | 陶片コレクション