鞆の陶片を分類してみました

6月10日、16日、2日間で拾った陶片、あるいは陶製品を整理してみました。ぜんぶで187個。写真はその一部です。
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17世紀~幕末頃までの陶片です。上段左より、17世紀の日本製青磁(色はかなりきれいです。波佐見産?)、隣は17~18世紀の刷毛目タイプの唐津っぽいのですが、高台の周りに天目茶碗のような段がなんと2回も。宮島では見たことがないです。古いのかどうかも含めて、ちょっと気になっています。その隣二つはつい一緒に写真に撮りましたが、時代の方は私にはわかりません。小さい破片は内側にロクロ跡があるので小瓶のようなものか。唐津っぽい気はします。中段左から2つ目と3つ目は18世紀半ば~後半の陶胎染付(半磁器)、その右横が18世紀唐津系小皿(宮島でもたくさん出てくるタイプ)、その次は水滴です。残りは18世紀半ば~幕末頃までの染付の碗、皿、段重です。
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こちらは近代のもの。上段左端、染付印刻小皿は、岐阜県陶磁資料館の収蔵品に似たものがあり、それによると明治の美濃産だそうです。このタイプは広島の他の地域でもたくさん出てきます。その隣は私が勝手に染色体模様と呼んでいる湯呑か盃。幕末~明治にかけて流行したようですが、これは見込みの模様が型紙摺りになっていますので明治です。外側もたぶん型紙摺りか。上段右から2つ目の小さな破片は銅版転写の徳利の首の付け根あたりです。中段左から2つ目は型紙摺りタイプの器に蛇の目釉剥ぎがあります。中央も明治で、青磁釉の上から型紙摺りで上絵付けしたもの。ほぼ同じ部分を持つ岐阜県陶磁資料館の収蔵品があります。海岸からもよく出てきます。右から2つ目は外側は型紙摺り、内側は手描きの蓋です。右端は昭和のゴム印タイプ、ウサギ柄です。下段右端は豪華な染付の便器、〇〇隠しの部分です。

ちょっと煩雑になりますが、以下は拾った全陶片、陶製品の内訳です。

保命酒瓶65(内、狸徳利51)、樽・甕・保命酒以外の酒瓶?など6、
古いすり鉢(江戸?)1

17世紀の青磁1、江戸時代の唐津、或いはその可能性のあるもの3、
陶胎染付2、18世紀半ば~幕末の染付18(碗・湯呑11 蓋2 皿5)、
水滴1※、18~19世紀の段重2、幕末の瀬戸・美濃系2(湯呑1、蓋1)
江戸時代かどうか迷うもの3(皿2、蓋1)
 ※ 水滴は江戸時代の肥前系は底が無釉らしいが、これは無釉なのかどう
   か、ちょっと微妙でわかりにくい。一応全体の雰囲気から江戸時代に分類

明治か、明治の可能性が高い印判以外のもの8(染色体湯呑か盃1、
染付印刻小皿1、手描きの碗・小鉢3、蛇の目釉剥ぎのある小皿2、
色絵染付皿1)

型紙摺りタイプの印判28(皿・小鉢類14 飯茶碗・蓋8 薄手の小皿2 湯呑2 小瓶1 青磁釉小皿1)、銅版転写タイプの印判12(小皿3 鉢3 いげ皿1 
徳利1 碗?1 タイル3)

昭和のもの19(緑の縦じまタイプ6 それ以外のゴム印タイプ4
統制番号の小片2 東陽軒平八製1 硬質陶器っぽいもの1
味噌屋さんの名前の入った皿1 おろし金1 フック1 その他2 )

その他16(焼きしめの盃1 ごく小さな土器皿の小片1 備前風の小さな盃1 人形の足2 便器1 沈子10) 

たった2日間拾っただけですが、分類してみると、それなりに特徴が出ています。鞆の町の歴史的な変化などを考えながら、今の時点でわかることをまとめてみたいのですが、時間がなくなったので、これは次回の記事にします。

本来は陶片窟で取り上げる内容ですが、これから何度も行って、この手の資料が集まった時に、改めて陶片窟でまとめたいと思っています。他の陶片ブログは図鑑的なものにしていきたいと思っていますので、陶片茶房にアップしました。
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by touhen03 | 2006-06-22 09:58 |