7月9日の鞆の陶片

e0060485_5503461.jpg
さて、拾ってきた陶片は170個でした。その内訳は、

保命酒容器 60 (内、狸徳利44 へそ徳利と判るもの1 お土産用に売られたらしい、掌に乗るほど小さなサイズのもの1 量り売り用の大きな壷の破片2 その他12)

樽(醤油樽か?) 12 鞆の喫茶店で見た醤油樽とそっくりの破片。今回はこれが多かった。

江戸時代 或いはその可能性の高いもの 34
・ 18世紀 15 (くらわんか13 陶胎染付2 ※1)
・ 18世紀~幕末 19 (広東碗1 線描大皿1 猪口2 染色体1 瀬戸・美濃系1 水滴1 小皿4 小鉢?1 碗1 その他6)

明治 5 
 (菊花型押小皿1 ※2 染付型押四方小皿1 蛇の目釉剥ぎのある小皿 ※3 手描き皿2)

印判 28
・ 型紙摺りタイプ 18 (皿10 碗・蓋5 湯呑2 火入れ?1)
・ 銅版転写 10 (目跡のある皿2 ※3 蛇の目凹型高台2 その他の皿4 碗1 徳利1)

昭和 19
・ 統制番号入り 3
・ 緑縦じまタイプ 6
・ 盃3(内、緑二重線タイプ1)
・ おろし金2(内、皿タイプ1 ※4)
・ ゴム印3
・ P.の小瓶1
・ その他1

時代不明 10 (銅版転写かゴム印か迷う小皿1 裏は縁にだけ釉のある盃1 目跡のある容器1 ※3 蛇の目釉剥ぎのある小皿1 ※3  皿・小鉢4 何かの容器の底1 用途不明1)  

その他 2 (人形の手1 獅子頭?の付いた容器 ※5) 

※1 くらわんかと分類した中にも、陶器あるいは半磁器と思えるものはあるのですが、この場合の陶胎染付は、くらわんかと同じ雰囲気を持った、佐世保周辺などで作られたらしい、黒っぽい陶器のことです。どうもこの分類はマズイのかもしれないのですが、くらわんかタイプの中で妙に目立つ一群のものです。近いうち私の知識の整理も兼ねて、取り上げようと思っています。

※2 菊花型押小皿、これも海岸から一定量出てくる、特徴のある小皿で、古いものは17世紀頃から作られているようですが、海岸で出てくるものの場合、多くは幕末以降のようです。まあ幕末~明治なのか。ただ、これもいつ頃まで作られたのか、このタイプをみな、明治頃までとしていいのかどうか、一つ一つを見ていると考え込んでしまいます。

※3 蛇の目釉剥ぎや目跡のある近代容器については、私なりに明治ではないかと思うもの、これは昭和では?と思うものなど、いろいろです。これも近いうち、私の判る範囲で取り上げようと思っています。
e0060485_7315953.jpg

e0060485_7321663.jpg
写真の上左端は菊花型押小皿、右端は銅版転写に目跡があるもの、下左端は、以前拾った染付印刻小皿、右端は近代の蛇の目釉剥ぎ皿で、この皿の場合は明治の可能性がやや高いのではと考えています。これは理由があるので、今度取り上げます。中央の小片2つは、右が染色体模様、これは一応幕末としましたが、明治かもと迷っています。染料の色の感じが微妙です。左は小さくて写真でうまく写っていませんが、染付型押四方小皿で、美濃で作られたものです。明治らしいです。この写真の陶片達は、近代初期モノと一応私が名付けているものです。どれも海岸で一定量出てきますが、鞆では、わずか3回拾っただけで、役者が全部揃ってしまいました。

※4 陶製のおろし金は、いままでたくさん拾ってきましたが、その多くは金属のおろし金をそのまま陶器にしたような、白いおろし金で、これは瀬戸市歴史民俗資料館の「<代用品>としてのやきもの」などにも載っています。戦時中のもののようです。それに対して、今回拾ったものの一つ(下の写真)は、まるで古瀬戸のおろし皿のように、皿の形をしています。明治~大正頃にも、陶製おろし皿はあったようですが、さて、これはどの時代のものでしょう。
e0060485_854469.jpg
e0060485_86459.jpg
※5 獅子頭?の付いた容器、模様の方は銅版転写です。
e0060485_881978.jpg

e0060485_883895.jpg
拾ったものの内訳がどの程度、その日の海岸の陶片の状態を反映しているか、実は少し微妙です。江戸陶片は、たいていの海岸で、見つけたもののすべてを拾っているのに対して、近代モノは時代が新しくなるほど、私の興味にしたがって選択して拾っているからです。特に昭和のものは、その一部を拾っているのに過ぎません。海岸によって拾う基準がどうしても違ってくる場合もありますので、比較する場合も正確とは言い難いです。意味があるかどうか少し悩みながら、それでも雰囲気くらいは伝わるかなと思っています。
[PR]
by touhen03 | 2006-07-14 08:31 |