鎌倉の青磁片

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         鎌倉の材木座、由比ガ浜海岸

 風邪をひいて喉が熱く、耳の中まで腫れた感じでしたので、冷たい手触りの良いものがうれしかったのでしょう。青磁の小片ばかり集めて枕元に置いていました。鎌倉時代、海を越えて運ばれてきた中国の青磁たち。鎌倉の材木座、由比ガ浜の冷たい波が緑色の美しい破片を運んでくる。濃厚でありながら深く澄んだ緑。空色に近い明るい緑。蓮弁の浮き彫り模様にそって微かに濃くなる淡い緑。僅か2、3センチの破片の中でさえ、濃かったり、ほんのり淡かったり、べったりと均一にはならない緑色。人間の作ったものだけれど、漂着した青磁の破片は陶磁器よりも鉱物に近い気がします。波打ち際のヒスイやメノウに、どこか似ています。でも、この一つ一つがかつては高価な舶来の器でした。いったい、どれだけの数の器が海を越えてやってきたのでしょう。水枕の上で、材木座のひんやりとした波の底に沈むと、かつての貿易陶磁の破片たちが、ぎっしりと隙間無く並んだ碗や皿、壷となって広がっていくような気がしました。

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 材木座と由比ガ浜に漂着した青磁、青白磁、白磁片。私の拾ったものもありますが、大部分頂きものです。

 広島では中世の貿易陶磁はなかなか拾えません。頂いた、これらの陶片は、私がめったに出ない貿易陶磁を探す時の道しるべになっています。ありがとうございます。
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by touhen03 | 2008-02-14 00:52 | 陶片コレクション