汽車茶瓶

 列車の旅での飲み物は、今ではペットボトルや缶入りですが、かつてはお茶を陶製やガラス製の茶瓶に入れて、駅弁と一緒に売っていました。使い捨て容器でしたから、飲み終わったら捨てられる運命でした。そんな汽車茶瓶の破片をほんの少しだけ拾っています。
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動輪マーク入りの汽車茶瓶と、汽車茶瓶ではないかと思う小片。
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茶瓶の内側です。型に生地を流し込んで成型したのでしょう。
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こんなに薄いんです。さすが使い捨てです。
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「変わりゆく旅の器たち 汽車土瓶」(豊田市民芸館 第九回特別展汽車土瓶展図録)を読むと、元はこんな形をしていたようです。写真を元にイラストに描いてみました。針金製の取っ手がついています。蓋の代わりに、小さな湯のみが乗っていました。

 動輪マークの入った欠片は、上記図録の昭和34年、糸崎駅のものにそっくりでした。糸崎駅は広島県三原市にある駅で、私が鞆へ行くときには必ず通ります。ここだけのデザインだったかどうかは不明ですが、どうやらポリ容器製へと変わっていく、陶製茶瓶時代最後の頃のものらしいです。小さな欠片の方は「空瓶は腰掛けの下へ」とでも書かれていたのでしょう。茶瓶の胴にはこの言葉がよく記されていたようです。

 駅で売られたお茶は、最初の頃は益子焼の土瓶などをそのまま使っていたそうですが、次第に専用の汽車土瓶、汽車茶瓶が作られるようになりました。そのうち、もっと古い時期のものを拾えたらなあと思っています。
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by touhen03 | 2008-02-23 22:54 | 陶片コレクション