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9月29日の鞆・砥部焼タイプ

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 今回も砥部焼タイプの陶片を拾いました。器の表面に窯での重ね焼きの跡の残る銅版転写皿とゴム印皿です。ゴム印皿の高台は蛇の目凹型高台で、11の数字らしいものがあります。これは〇ト11かもしれません。(〇トマークについてはこちら→)
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 これも近代陶片っぽいですが、目跡があります。砥部焼タイプなのかもしれません。

 砥部焼タイプとは、戦前の砥部焼に多い特徴を持った陶片のことです。(砥部焼タイプの写真→その1その2)その特徴とは、

1.小皿は高台径がやや小さく、独特の形。微妙に歪んでいる場合もある。
2.ロクロ跡がやや目立つ傾向。
3.近代の手描き、銅版転写、ゴム印の小皿に重ね焼きをした時の目跡がある。
4.近代モノであるのに蛇の目釉剥ぎがある。
5.銅版転写がやや雑。
6.銅版転写皿やゴム印皿に蛇の目凹型高台がけっこうある。
7.高台内に、統制番号かもしれない〇にトの字と数字のマークがある場合も。

これらの特徴が砥部焼だけのものかどうか判りませんし、明治時代の上質の砥部焼もありますから、ちょっと乱暴すぎる呼び方かもしれませんが、これらの特徴の幾つかを持っているものを私はとりあえず砥部焼タイプと呼んでいます。そして広島の海岸や川からは必ず一定の数、このタイプの陶片が出てくるのです。

次回は、今回拾った小さなゴム印皿の復元です。
by touhen03 | 2008-10-08 01:15 |