カテゴリ:陶片コレクション( 64 )

文明開化の蒸気船?

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 長い間、おもしろい柄だと思って大切にしていた陶片がありました。写真左側、似島で拾った碗です。中央の模様を見てください。私は船ではないかと思うのです。それも帆柱がたくさんある蒸気船。今回、竹原の加茂川で拾った碗の蓋(写真右)に、よく似た柄を見つけましたので取り上げてみました。

 昔の陶磁器の模様に思い込みは禁物で、どうみても〇〇に見えると思っても、まるで違っていたなんてことはありますので、見た目だけで船と決めてしまうのは危なく、ちょっと冷や汗モノの記事なのですが、二つの陶片には共通点があります。模様は表裏とも手描きですが、型紙摺りタイプの印判食器のような鮮やかな藍色をしています。中央部分(見込み)に崩したような簡単な模様があり、外側の模様も江戸時代のものに似ています。生地も真っ白ではありません。これらはたぶん、明治時代のものだろうと思います。

 見込みの模様を見てみますと、これが船なら共通した特徴があります。マストが2本あるのです。江戸時代の和船は例外はあるらしいですが、だいたい1本マストです。帆柱が複数あるのなら、これはたぶんペリーが乗ってきたような蒸気船?黒船模様なのでは?文明開化のお茶碗というわけです。ちょっと妄想が走りすぎな気もしますが、興奮してきますでしょう。なんだかアブナイなあ・・・

 そして今回、加茂川で2つ目の蒸気船?を拾ったのです。もっとも、こちらは簡略化がさらに進んでいて、帆柱は簡略化した網代のようにも見えます。単独だと何にでも見えそうな気もしますが、似島の模様と比べてみると斜めの線は帆を表しているのではないかしらん。どうかしらね~(^^ゞ

 これが蒸気船模様なら、2つ目の意味は大きいなと思っています。この2つの陶片、時代は同じでも、外側の模様はまるで違います。蒸気船模様?は複数のデザインに描かれていたわけです。もっと色々な蒸気船模様?があるのでは・・・と、つい思ってしまいます。みなさま、こんな模様の陶片に出会ったことはありませんでしょうか。
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by touhen03 | 2008-03-15 07:46 | 陶片コレクション

首無しさん達のお雛祭り

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 海岸や川で拾う陶製人形には首の無いものが多い。どうしても首の部分で割れてしまうのでしょうね。当然首だけの方も見つかるはずですが、今までどういうわけか首の方はあまり拾っていません。そのうちまとめて出てくるかも・・・ちょっと怖いです。明日はお雛祭り。首無し人形も花を飾ってあげたら可愛いですね。ちょっと背景に難点がありますが、これが一番くっきり写っていたのです。相変わらず写真ヘタです。
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by touhen03 | 2008-03-02 21:16 | 陶片コレクション

汽車茶瓶

 列車の旅での飲み物は、今ではペットボトルや缶入りですが、かつてはお茶を陶製やガラス製の茶瓶に入れて、駅弁と一緒に売っていました。使い捨て容器でしたから、飲み終わったら捨てられる運命でした。そんな汽車茶瓶の破片をほんの少しだけ拾っています。
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動輪マーク入りの汽車茶瓶と、汽車茶瓶ではないかと思う小片。
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茶瓶の内側です。型に生地を流し込んで成型したのでしょう。
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こんなに薄いんです。さすが使い捨てです。
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「変わりゆく旅の器たち 汽車土瓶」(豊田市民芸館 第九回特別展汽車土瓶展図録)を読むと、元はこんな形をしていたようです。写真を元にイラストに描いてみました。針金製の取っ手がついています。蓋の代わりに、小さな湯のみが乗っていました。

 動輪マークの入った欠片は、上記図録の昭和34年、糸崎駅のものにそっくりでした。糸崎駅は広島県三原市にある駅で、私が鞆へ行くときには必ず通ります。ここだけのデザインだったかどうかは不明ですが、どうやらポリ容器製へと変わっていく、陶製茶瓶時代最後の頃のものらしいです。小さな欠片の方は「空瓶は腰掛けの下へ」とでも書かれていたのでしょう。茶瓶の胴にはこの言葉がよく記されていたようです。

 駅で売られたお茶は、最初の頃は益子焼の土瓶などをそのまま使っていたそうですが、次第に専用の汽車土瓶、汽車茶瓶が作られるようになりました。そのうち、もっと古い時期のものを拾えたらなあと思っています。
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by touhen03 | 2008-02-23 22:54 | 陶片コレクション

国鉄モノ陶片

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 今回近所の川で拾った国鉄モノ陶片です。高台内に廣鐵の文字が見えます。ただそれだけの器です。でも、このタイプ、ここであと2つ出ています。高台内の円の中に、どうやら廣鐵食?の四文字がゴム印で付けられています。たぶん廣鐵食堂か。廣鐵食堂は元国鉄マンに聞いたところ、職員食堂らしいです。
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 12年間で広島の海岸や川で拾った国鉄モノ陶片の表と裏です。高台内に海田市駅と書かれた容器のフタも含め、全部で13個。そのうち4個を近所の小川で拾いました。右側の4個がそうです。同じように見えますが、見込みに動輪マークのあるもの、無いものがあり、断面の厚みもそれぞれです。

 どんな海岸や川も、何度も拾っていると、その場所の特徴、個性が出てきます。近所だという、それだけの理由で拾いに行く小川も例外ではありませんでした。僅か4個とはいえ、偶然ではなさそうな背景がありました。ここから比較的近い位地にある瀬野駅~八本松駅間は、瀬野八と呼ばれる急勾配の難所で、機関車1台だけでは足りず、最後尾に補助車を付けて押して進んだのだそうです。そのため、かつて瀬野駅には機関区があり、周辺の地域の人達がたくさん働いていました。この小川の周辺でも国鉄マンの家がわりに多かったのです。農村地帯だったので、国鉄で働いては、非番の日には農業をしていたそうです。今では広島市のベッドタウンとなり、その頃の風景は消えてしまいましたが、小川は地域の小さな歴史をちゃんと覚えていたのかもしれません。

そうは言っても、廣鐵食堂の文字入り茶碗。これはきっと食堂の備品ですよね。そんなもんがなんで出てくるのでしょうね。新しい茶碗に買い換えた時にでも貰ったり、安く買ったりしたんでしょうか?
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by touhen03 | 2008-02-22 00:28 | 陶片コレクション

レートクレーム瓶

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 私達の心を捉えて離さないレートクレーム瓶。尚 nao.さんのところで取り上げられていましたので、私もこれまで拾ったレートクレームタイプの瓶をアップしました。上左は広島市の八幡川河口付近で拾ったもの。上右は鎌倉へ行った時に見つけた陶製の蓋の部分です。下の二つは広島湾、江田島の観光潮干狩り会場で拾いました。下左はガラス製、残りは陶製です。

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 江田島の瓶二つの底です。

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 江田島の陶製瓶のアップです。レートクレームには当時類似品もあったようですから、これがレートなのかどうか正確なところは判りませんが、溶けたアイスクリームのような釉の掛かった、ゆるい形を気に入っています。
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by touhen03 | 2008-02-17 21:39 | 陶片コレクション

鎌倉の青磁片

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         鎌倉の材木座、由比ガ浜海岸

 風邪をひいて喉が熱く、耳の中まで腫れた感じでしたので、冷たい手触りの良いものがうれしかったのでしょう。青磁の小片ばかり集めて枕元に置いていました。鎌倉時代、海を越えて運ばれてきた中国の青磁たち。鎌倉の材木座、由比ガ浜の冷たい波が緑色の美しい破片を運んでくる。濃厚でありながら深く澄んだ緑。空色に近い明るい緑。蓮弁の浮き彫り模様にそって微かに濃くなる淡い緑。僅か2、3センチの破片の中でさえ、濃かったり、ほんのり淡かったり、べったりと均一にはならない緑色。人間の作ったものだけれど、漂着した青磁の破片は陶磁器よりも鉱物に近い気がします。波打ち際のヒスイやメノウに、どこか似ています。でも、この一つ一つがかつては高価な舶来の器でした。いったい、どれだけの数の器が海を越えてやってきたのでしょう。水枕の上で、材木座のひんやりとした波の底に沈むと、かつての貿易陶磁の破片たちが、ぎっしりと隙間無く並んだ碗や皿、壷となって広がっていくような気がしました。

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 材木座と由比ガ浜に漂着した青磁、青白磁、白磁片。私の拾ったものもありますが、大部分頂きものです。

 広島では中世の貿易陶磁はなかなか拾えません。頂いた、これらの陶片は、私がめったに出ない貿易陶磁を探す時の道しるべになっています。ありがとうございます。
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by touhen03 | 2008-02-14 00:52 | 陶片コレクション

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 宝や宝珠、寿、福、おめでたい図柄の江戸陶片ばかりを集めてみました。有田の川と、宮島、鞆、似島、八幡川で拾った陶片達です。2007年は皆様大変お世話になりました。今年もよろしくお願い致します。
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by touhen03 | 2008-01-01 00:00 | 陶片コレクション

メリー・クリスマス!

さあ今年も世界中のキリスト教徒と、日本の仏教徒(?)が祝うクリスマスがやってきます。このブログでも、何かやらねば・・・
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 私の家ではクリスマス・ケーキ様を信仰しております。そこで今回はケーキ!生クリームを添えて召し上がってくださいませ。なんだ能の無い、陶片並べただけじゃないかって?

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 そんな方のために、ちょっぴり刺激的な写真もどうぞ。家族にバレると怒られそう。(^^ゞ でもね、美味しい腸詰のソーセージだって、洗って中身を詰める前は似たようなもんですわね。この染付〇器もソーセージにした豚さんの腸のように、しっかり洗って、熱湯で茹でてありますよ。こちらはちょっと和菓子っぽい。さすが和同士です。こちらも泡立てた生クリームを添えています。南の珊瑚礁の味がします。

原材料:
ケーキ・・・江戸陶片、18世紀くらいか。
ケーキに添えた生クリーム・・・江戸の紅皿、19世紀。
和菓子・・・染付便〇、明治時代。
和菓子に添えた生クリーム・・・種子島で拾いました。
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by touhen03 | 2007-12-23 23:00 | 陶片コレクション

12000ヒット達成!

今日、12000ヒット達成しました。2005年の8月末に初めてから、2年と少し。地味な陶片ばかりのブログにしてはよく頑張ったなあと思います。これも不定期な更新にもかかわらず訪れてくださる皆様のおかげです。感謝、感謝・・・

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 これは何年か前、宮島で拾った小皿です。縁の形だけでなく、花びらを思わせるように、筋も彫ってあります。蛇の目釉剥ぎ皿としては比較的古いのでは?と思っています。17~18世紀と一応しておきます。(あまり自信はありませんが・・・) 棚に飾って毎日見ているうちに、なんだか美しいのに気がつきました。量産のための蛇の目釉剥ぎがあるのですから、そんなに高級品ではないのでしょうが、くらわんか茶碗や皿の中に混ぜて置くと、派手な模様もない小皿なのに不思議に目立ちます。12000ヒットの記念に何か・・・と思って探したら、私にとって謎の部分も多い、この小皿の写真が見つかりました。
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by touhen03 | 2007-10-09 20:37 | 陶片コレクション

「7年目の出会い」再び

 新しい陶片窟作りのため、コレクションの写真を撮ったり、陶片を取り出しては確認したりしていると、副産物といいますか、いろいろ発見がありました。

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 これを見てください。右側の大きな破片は1998年に、左側の小片は2000年に宮島で拾った瀬戸美濃系の飯茶碗です。大きな方は保存状態が飛びぬけて良く、美しかったので、棚に置いて楽しんできました。小片の方は他の瀬戸美濃系の湯呑や盃片と一緒に引き出しにしまっていました。7年間も同じ屋根の下にありながら、うかつにも気が付きませんでしたが、陶片窟作りのために写真を撮ろうとして、この二つが元は一つだったことに気が付きました。

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 宮島で陶片が集中的に出る場所は幾つかありますが、記録を見てみると、どちらの破片も大鳥居のある干潟の東側の、同じ地点で拾っていました。
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by touhen03 | 2007-07-08 23:26 | 陶片コレクション