<   2005年 08月 ( 3 )   > この月の画像一覧

ままごと道具

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陶磁器とガラスでできた、昔のままごとの器です。左端の青い四角な鉢は、骨董市で、電化以前の台所を模倣したままごとセットの中に同じものがあったのを確認しました。1万円もしたので買いませんでしたが、今考えると惜しいことをしたかもしれません。ガラクタの類いですが、この手のものは欲しいと思ってすぐ手に入るものではないからです。ちょっと肝が切れなかったかなあ。この青い鉢は他の骨董市でも単品で売られていたことがありました。骨董市で2回、海岸で1回、こんなに出会ったのですから、これはかなり大量に流通していたのかもしれません。その上のすり鉢は、とても小さいにもかかわらず、ちゃんと丁寧に溝が彫ってあります。ガラス製の小皿は、プレスガラスという、型押しで作られたもので、これも昔の量産ガラス皿の雰囲気そのまま。縁の型押し模様の細かいこと。右端の白い器二つも、たぶんままごと道具でしょう。右端の染付の器は青い模様もすっきりとして、縁のふくらみ方は、小さいのに丼を思わせます。昔の子どもは案外良いものを持っていたようです。
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by touhen03 | 2005-08-30 08:52 | 陶片コレクション

マンジュウボヤ

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広島湾での陶片探しは、工場の裏や、JRの鉄橋の下、ボートの係留場所となっている小さな河口、澱んだ橋桁のそば・・・きれいな海岸ばかりとは限りません。ドブさらいに近いこともあります。このセメント工場裏手の海岸には、あまり良い陶片はありませんでしたが、おもしろい生物がいました。オレンジ色の熟れ過ぎた柿のような皮膚、そのくせ触ってみると案外硬い。よくみると魚の卵のように小さな粒々がたくさん見えます。こんなのが、大きな石に大小無数にくっついていました。まるで脳以外が退化してしまった宇宙人の集団みたいでした。脳しかないのですから、何も言わず、何もせず、ただひたすら思索している集団・・・うわぁ、ちょっと怖い、でもなんだか可哀想、せつない。この宇宙人の正体はマンジュウボヤ。漂着物学会のメーリングリストで教えてもらいました。
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by touhen03 | 2005-08-29 00:52 | 呉線沿岸

木星のカケラ

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宮島の干潟を歩いていて、木星の破片が落ちている!と思いました。表面の模様が似ています。刷毛目タイプの肥前系陶器、大きな甕だったのでしょうか、分厚い陶片です。たぶん江戸時代のものでしょう。本来なら同じ刷毛目タイプの陶片をしまってある引き出しの中に納まるところなのですが、これだけは窓のそばの透明なウォール・ポケットの中にあって、一日の終わりに私は布団の中からこの陶片を見つめます。とくに珍しい模様でもなく、縁や底の部分が残っていないので、元の形がどんなものだったか、私にはわかりません。けれども陶片は、干潟で太陽に焼かれ、濡れたガーゼのような泥に潜り、ひたひたと押し寄せる満潮時の冷たい海水に浸かって真っ暗な夜を過ごし、浅い海の底でゆらゆらと陽の光を感じながら、惑星のカケラへと育ちました。この小さな陶片には地平線があって、どこまでも歩いていけそうな気がします。陶片には宇宙があるんです。器は砕け散って木星となりました。
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by touhen03 | 2005-08-28 20:52 | 陶片コレクション