外国航路の記念品

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 さて、江南干潟で一番の拾いモノはこれ。手のひらに乗るほどの小さな一輪挿しです。とても薄くて、端の方に吹き墨で富士山らしい模様が入っています。そして・・・

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 日本郵船のマークが入っていました。ネット上で検索して見ますと、船の乗船記念品の中に、よく似たものが見つかりました。深川製磁製で、底には深川製磁の富士山に流水のマーク入りです。そこで日本郵船に問い合わせてみましたら、日本郵船歴史博物館からお答えを頂きました。

 日本郵船では昭和5年~15年にかけてサンフランシスコ航路、シアトル航路、欧州航路に幾つもの客船を就航させていて、私の拾った一輪挿しも、その頃、乗船記念品として一等船客に配られたものだそうです。博物館の所蔵品も深川製磁製でした。乗船記念品には一輪挿しの他にも、刀の鍔型や船体型の文鎮、ペーパーナイフ、富士山の絵入り小皿、深川製磁製の筆立て等もあり、英文説明書も添えられていたそうです。

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 博物館の資料などを参考に全体の姿をイラストで復元してみました。私の拾った陶片は残念なことに、絵の大部分と底が欠けていて富士山に流水マークを確認することはできませんでしたが、おそらく深川製磁製だろうと思います。広島湾の島の、干潟の泥の中から、外国航路の旅の思い出が出てきたというわけです。

 今回の江田島市江南~飛渡瀬の陶片拾いシリーズはこれで終わりです。ここは江戸中期から昭和にかけての陶片がバランスよく出てきました。江戸時代の陶片の割合が高かった宮島、ときどきかなり古いものが出た鞆などと比べると、出てきた陶片の時代は若いのですが、陶片の数が非常に多い点、保存状態がかなり良い点、統制番号入り陶片が多く、軍関係の陶片が出てきた点は似島の長浜海岸とよく似ています。これから何度も通うことができれば、海軍関係、統制番号陶片と戦時下の代用品、図変わり印判食器や、伊予ボール時代の砥部焼などを中心に期待できるかなと思っています。


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by touhen03 | 2013-06-19 05:55 | 広島の島

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 上段左端は統制番号「岐1123」入りのドンブリ。現在の瑞浪市陶町で作られたようです。その隣は東陽軒平八製の文字入り茶碗。この銘はたまに見つかるのですが、なぜか和風の柄のゴム印タイプの飯茶碗に多いです。その右隣、この柄は銅版転写の皿にそっくりなものがあります。技法が変わってもデザインは引き継がれたようです。右端は昭和の食器にわりと多い(それより古い時代のものもありますが)吹き墨タイプの湯呑。

 中段左端は緑の縦縞タイプ、やはり出ます。ほんとよく出ます。その隣も干潟と川の定番、ゆきひらの蓋。また出ましたね。中央はこれまた定番の国民食器で、湯呑かな?その右隣は防衛食容器。陶製缶詰容器で戦時代用品です。たくさん陶片が出る場所に何度か通うと防衛食容器の破片はたいてい1つくらいは出てきます。他の地域ではどうでしょうか。右端は筆洗いです。

 下段左端は、実はちょっとおもしろいものでした。この次の記事でとりあげます。その隣は陶製フック。これも良く出ます。右隣は戦後の子供茶碗でしょう。この柄は・・・

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 バルタン星人で~す。これ、けっこう嬉しかったのです。

今回の江田島市、江南干潟の陶片は計34個。



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by touhen03 | 2013-06-15 05:44 | 広島の島

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 銅版転写の小皿と鉢(下段右端)です。



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by touhen03 | 2013-06-14 06:52 | 広島の島

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 さて、江南の干潟の陶片ですが、一度でいろいろなタイプがバランスよく出てくれました。上段左端はたぶん江戸モノ。この場所からは唯一です。その隣は合成染料鮮やかな蓋モノの蓋。残りは型紙摺りです。真中の緑色の型紙摺り小皿は二つに分かれて出てきたものを接着しています。



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by touhen03 | 2013-06-14 06:36 | 広島の島

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 見てください!陶片の佃煮ができそう。決して広い範囲ではないのですが、この陶片密度ときたら!



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by touhen03 | 2013-06-08 23:56 | 広島の島

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 護岸近くの泥が柔らかいため、牡蠣養殖の棚に沿って歩き、泥に足を取られないよう、一足一足、地面を選びながら移動します。そんな訳で、護岸からかなり離れた場所を通って目的地に着きました。

 こんな場合、気を付けなくてはいけないことがあります。帰りのルートの確保です。普通、干潟は干潮のピークから前後2時間くらいは拾えます。場所によっては、ピークから1時間で撤退することもあります。しかし、今回は沖に向かって迂回して歩いていますし、干潮のピークを過ぎたら撤退と決めました・・・が、陶片だらけの干潟を前にして、そんな分別はどこかに飛んでしまい、けっきょくピークを1時間過ぎてしまいました。1枚目の写真の水の部分の幅が倍以上になっていました~!もと来たルートは水の中。仕方ないので、柔らかそうで避けた、護岸よりの泥の上を必死で選びながら石積みまでたどり着いた時はほんとうにホッとしました。

 しかしながら、分別が飛んでしまったとしても無理はなかったのです。なにしろ・・・



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by touhen03 | 2013-06-08 23:30 | 広島の島

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 さて、飛渡瀬の河口で夢中になって拾った日、実は目的地はすぐ近くのここでした。ちょうどショッピングセンター藤三とホームセンターナフコ江田島店のすぐそばです。河口で拾いながら気になっていたのですが、何しろ目の前にごろごろある陶片を放っておくわけにもいかず、本来の目的地に着いたのは、予定よりずっと後でした。

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 遠目にさえ陶片が多いことがわかるのですが、ここへ来るのは苦労しました。堤防の入口は多いのですが、開いているのは、かなり向こう、飛渡瀬の河口に近い場所にある階段だけなのです。

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 河口から歩いて行きたいところですが、実はそうは問屋が卸さない。よく見るタイプですが、護岸にそって石が積んであり、その近くがけっこう泥が深くて歩きにくい。途中に両側コンクリートの水路が干潟に突き出ていて、護岸に沿って石積みの上を端まで歩いていくこともできず、仕方がないので、石積みの上を歩けるところまで歩き、できるだけ土の堅そうな場所を選んで下りましたが、そこからが大変でした。



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by touhen03 | 2013-06-08 22:58 | 広島の島

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 上段右端と中段右端は緑の縦縞タイプ。とにかく出ます、これ。何もない場所でもこれだけは見つかることがあります。昭和戦前モノが多いここでは、もちろん出ました。

 中段左端は昭和っぽい杯。左から2つ目はアザラシの顔に似ているような気がしますが、ひょっとして獅子かしら?眼の部分の穴が繋がっていて、取っ手か、金具の輪でもついていたのかもしれません。その右隣りは、片口の破片か。これも広島の海岸から判で押したように出てくる黄土色のゆきひらの一部ではと思っています。

 下段左端は陶製フック。実によく出てきます。戦時代用品でもあるようですが、それ以前から作られていたようです。完品で出ることはたまにあるのですが、今回は金具を取り付けた穴に黄色い色が残っています。最近アンティーク店で、金具付きのこれを買いましたが、この黄色い物質で金具が埋めてありました。下段右端はJAPANという文字入り。なんとなく拾ってしまいましたが、これは戦後のものっぽいですね。

今回の江田島市飛渡瀬河口から持ち帰った陶片は計60個



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by touhen03 | 2013-06-05 10:47 | 広島の島

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 ゴム印は必ず拾うとは限りません。別に決まりを作っているわけではありませんが、陶片が多い場合、模様がありふれていたら拾わないこともあります。ただし、その場所が他の場所に比べてゴム印が多いという印象があれば、場所の記録として拾います。ここはゴム印が多かったです。もちろん小片まで拾うつもりなら、数はもっと多くなります。

 上段中央2つは将棋の駒柄で、大きな方の将棋の駒のそばにも二本の線がありますから、たぶん同じデザインだろうと思います。中段右端はコーヒーカップの受け皿でしょうけど、ゴム印の鳥(鶴?)の群れが「和」を感じさせます。下段の赤い縁のある飯茶碗、これは上絵付けがあるに違いないと思い、汚れを落とした後が楽しみだったのですが、どんなに透かしてみても模様は確認できませんでした。でも、これ・・・きっと何か絵付けされていたのではと思うのですけど。

 中段左端は、福という文字があるため拾ってしまいました。運に左右される陶片拾い、いつのまにか縁起を担いでしまいます。福という文字は海の神様のメッセージで、受け取らなければ神様から良い陶片を出してもらえない気がするのです。とはいえ、どうにも持ち帰りたくない福文字入りのやたら大きな昭和の陶片などは、写真に撮ればよいことになりました。(勝手に決まりました)それもめんどくさい状況の時は、干潟でその福の字陶片を拝めばよしとします。(これも勝手に決まりました)干潟で割れ茶碗を拝んでいる姿はかなりアブナイかもしれません。



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by touhen03 | 2013-06-05 10:21 | 広島の島

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 狭い場所から一度でこれだけ出ました。広島の干潟では、どこでも圧倒的に「岐」のマークが多いです。
上段左から、瀬●26 岐43 岐48、下段左から、岐91 岐464


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by touhen03 | 2013-06-05 10:09 | 広島の島