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 この宣言と、それに類した内容が繰り返し、繰り返し書かれています。冊子に書いてあることを一つ一つ取り上げても、実情と何か違ってくるような気もするのですが、取りあえず幾つか拾ってみます。(以下、原文はもちろん旧漢字ですが、私は横着を決め込みます)

「大日本国防婦人会要覧」、「本会の特色」より
 「本会会員の務めは日本婦徳の常道に発するものでありますから、断じて欧米の婦人団体を模倣したやうなものではなく日本の国粋的特色を有して居るのであります」
 「温順且貞淑で然も犯し難い強く正しい意志の下に、婦人の天分にふさわしい国防上の務めを盡すこと」

同じく要覧、「大日本国防婦人会会員の務めと分会で行ふ事業の細目」より
 「家庭の男子が徴兵適齢に達しましたならば喜んで兵役に服するよう激励し、苟しくも兵役を忌避するような不心得のないやうに致しませう」 
 「戦争の目的をよく了解して幾万の戦傷死者が出来ましても、又生活上如何なる悲惨な状態になりましても気が挫けぬやうに決意致しましょう」
 「戦争反対の声などが起こりましても最後の勝利を得る迄耳をかさぬように決心致しませう。如何なる「デマ」が飛びましてもこれに迷はぬやうに致しませう」
 「飛行機の襲撃を受けたやうな場合にも慌てず騒がず沈着して官憲の命に従ひ、婦人の為すべき防護の務めを盡しませう」

「日本国防婦人会の栞」より
 「本会の事業は、婦人の護国上の道徳的義務で、男子の兵役に代わるべき婦人の国防上の道徳的責務と申すべきもの」
 「本会は会の資力即ち金の力を主体として事業を行ふのではなく、会員の力即ち精神力や労力を主体として事業を行ふのである」
 「事業は分会を単位として、右申した会員の力を以て行ふのを原則とします。・・・中略・・・恰も軍隊が中隊を戦闘単位とし、之を並べて戦闘すると同様の精神です。戦線が幾百里になりましても、元を正せば中隊がならんで居るのです」
 「此の国防婦人会に反対する人は、真個の国民皆兵の鉄則と本義を知らざるか、又は之を破壊消磨せんとする人です、非常時対策の全貌を見ざる人です、と評するの外はありませぬ」

さて、ここまでお付き合いくださり、ありがとうございます。誠にお疲れでございませう。(^◇^)こんな内容が200ページも続くのです。もういい、疲れたとお思いの非国民の皆様、ちょっとブラックにおもしろい内容もありますので、次回をご期待ください。まだ、やるんかって。頑張って読みましたからね。ま、当時の大日本国防婦人会、この冊子だけでは個々の人々の気持ちや実態を見落とす部分がありそうですが、これが中核となる理念だったわけです。興味深いのはこれが昭和11年発行だということです。この頃はまだ、軍部が忌み嫌う、贅沢で退廃的な人々がたくさんいたようで、満州事変は既に起きていますが、雑誌などを見る限り戦争の影など、まだあまりないのです。本気でここまで思う人などまだ少数派だったのではという気もします。時代の先取りですか。素朴な気持ちを出発点としながら、すぐ隣に怖いものがひっそり座っている。そんな印象を持ちました。



「平城宮跡を守る会」http://narapress.jp/hjk/
 

 
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by touhen03 | 2014-02-26 08:16 | 骨董市・ガラクタ

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 「大日本國防婦人會員必携」これも瀬野川フリマで見つけたものです。紐綴じですが、表紙と裏表紙は布張りです。大日本国防婦人会とは、割烹着に襷がけで出征兵士の見送りなどをし、戦時下の銃後を支えた婦人団体です。昭和7年に大阪で誕生し、陸軍の後押しで全国に広がり、会員数は公称1000万人にもなったそうです。

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 この冊子は昭和11年発行の非売品となっています。私が手に入れたものは役員だった人が持っていたようです。中身は会の要覧、心得、講演記録などを集めたもの。国防婦人の歌や会旗のイラスト、写真も少しありますが、ほとんど文章ばかりです。実のところ、読んで楽しくなるようなものではありません。内容はくどくて、押しつけがましいです。数ページですみそうな内容をこの厚さになるまで、しつこく、ねちっこく繰り返します。こんな感じで世の中がものを言い始めたらたまりませんです。何とも言えない独特の怖さがあり、頑張って読みました。

しばらく更新が滞っておりました。m(__)m 元気でございます。何冊か面白そうな?本があり、読みふけっておりました。



「平城宮跡を守る会」http://narapress.jp/hjk/
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by touhen03 | 2014-02-23 14:34 | 骨董市・ガラクタ