陶片とフジツボ その3

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 フジツボは剥がしても跡が残ります。珍しい陶片に集団で棲まれては困ることもありますが、それでも陶片をより美しくすることがあります。これは灯明具ですが、見てください。いたるところフジツボの跡だらけです。さすがに海揚がりなんて言うと大げさですが、これが無かった昔を私は考えられません。陶片とフジツボと海の神様の共同作業で生まれた美だと思っています。ちなみに、裏には珍しく跡ではなく、フジツボそのものが残っています。たまたま中身がなく、まわりの殻だけでしたので、残したのです。
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by touhen03 | 2009-07-15 22:49 | 陶片コレクション

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 宮島から出た軍人人形ですが、拾った直後の写真を撮っておけば良かったと悔やまれます。なにしろびっしりフジツボに覆われていたのです。ほとんど本体を覆い隠すほどでした。ここまでフジツボ化していますと、たいしたものでなければ拾うのを諦める場合もあります。しかし、フジツボ達にとって不運なことに、以前拾った貴重な軍人人形の破片と同じもので、しかも完品!もう、狂ったように私は剥がし続けましたです。フジツボはうまく剥がせても跡が残ります。一つや二つならともかく、全身フジツボの跡だらけ。最初は嘆いたのですが・・・でも、これはこれで別の趣が出ていると思いませんか。足元に組み伏せた敵を銃剣で・・・という物騒な人形ですが、どことなく漂着仏のよう。海で長い間修行して、足元の敵もろとも神仏の域に達したか。

次回はフジツボによって美しさの増した陶片を紹介いたします。
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by touhen03 | 2009-07-13 23:14 | 陶片コレクション

陶片とフジツボ その1

 陶片窟日記には不思議な現象があります。検索でこのブログに来られる方のキーワードで一番多いのが、いつもなぜか陶片ではなくフジツボなんです。フジツボをテーマに書いたのは、せいぜい宮島の大鳥居の話くらい。自身で検索してみても、すぐにはこのブログなど出てきません。たぶん陶片の付着生物として出てくるのが積もり積もった結果だろうか??? たくさんの方がフジツボ目的でこちらに迷い込み、陶片責めにあっておられます。m(_)m 

 最近、岩波科学ライブラリー159「フジツボ 魅惑の足まねき」(倉谷うらら著)というフジツボの本が出ました。(beachcomberjpさんのブログで詳しく紹介されています) 読んでみて楽しかったので、触発され?このブログでもとうとうフジツボ&陶片付着生物についてシリーズで正面から取り上げてみることにしました。
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 実は海岸の生物の中で、私にとってフジツボほど身近な生物はいません。なぜならフジツボはよく陶片を棲家にしてしまうからです。場所によっては拾うはしからフジツボだらけということもあって、その場で小石を使って剥がします。陶片を割らないよう、フジツボだけ剥がすには多少の手加減が要りますが、私はなれたもので、道具も使わずこれまで数えきれないほどのフジツボを虐殺してきました。地獄の閻魔様がもしもフジツボだったら、私はきっと地獄の中でも一番恐ろしい地獄へと真っ逆さま・・・でしょうね。でも世のフジツボを愛する方々、お許しください。仕方がないのです。適度にフジツボが付いた陶片は風情があるのですが、陶片たちを陶片部屋で集団生活させるため、生物系の付着物を残しておくとニオイが大変なことになります。収集の初期に体験してますからね~
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 陶片の隅っこにひっそり数個くっついているようなのは、私も哀れを感じて、せめて冥福を祈ったりするのですが、中には性悪なのもいます。これは似島で拾った江戸後期の染付ですが、こんなところに棲み付いたフジツボは我を忘れて剥がし続けます。陶片の模様の上にどっかと胡坐をかいて座っているようなフジツボは私にとって親の敵みたいなもんです。

とはいえ、陶片のフジツボ、悪いことばかりではありません。それは次回に・・・
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by touhen03 | 2009-07-12 22:27 | 陶片コレクション

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 冬に海藻の卵を産み付けられたようです。すでに頭は食い尽くされていますね。
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 寄生海藻(^◇^)を取り除いてみました。むむっ、小さな手が!子供を背負っていたのですね。惜しいなあ、どうして、どうして胴体だけなのよ。そのうち頭部が出てきてくれないかしら。
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 欠けた頭の部分の断面と底の写真です。

陶片に棲む魚
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by touhen03 | 2009-05-10 08:14 | 似島

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 なんと完品です。\(^◇^)/ いかにも、いかにも戦時代用品ですよね~♪♪ 何かエンボス文字はないかと思いましたが、さすが代用品、シンプルそのものでした。見つけた時は片側にビッシリ付着生物が。見事な小生態系と化していましたが、非情に徹し、殺戮を続けました。完品の代用品なんぞに棲み付いたのが運のつきというもんです。
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by touhen03 | 2009-05-04 17:15 | 似島

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 さて陶片だらけの似島、長浜海岸です。
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 ここは近代モノの宝庫ですが、江戸時代のくらわんか皿のけっこう大きな破片も見つかりました。裏を見せている方は見つけた時の状態です。「くらわんか」って何回拾っても、もう、ものすご~く幸せになります。
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by touhen03 | 2009-05-03 09:33 | 似島

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 似島の海岸は陶片だらけですが、それにしても今回は多かった。いちいちかがんでいては身が持ちませんので、持ってきた傘でひっくり返しては、これはと思えば拾います。しかし、いつも傘がうまく使えるわけではなく、でかい破片が多くて、一部分だけ顔を出してますから、そんな時は掘り返すんですわ。陶片はよく出るポイントをずれたあたりまで散乱していて、もう干潟を移動しながらスクワットやってるようなもんでした。いまだに足が痛いです。(ーー;) 
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 おまけに、ここは何故か広島湾一?生物が豊かなんです。どの陶片も付着生物でびっしり!写真の小皿はこれでも半分掻き落とした後なんです。ハッとブログのことを思い出しましてね、慌てて撮りました。海藻数種類にフジツボ、ニョロニョロ(ヤッコカンザシ?)、カキ、ナミマガシワ、スガイ、ヒザラガイの子供(>_<)、怪しい卵に、ハマトビムシ?の群れまで、それはそれは賑やかな陶片ばかりで、まず彼らを片っ端から追い出したり、殺戮したりしなくちゃ陶片の素性も判らないんです。道具は持ち歩くのがめんどうなので、そのへんにゴロゴロある小石で取り除きます。初期人類のごとく、石器の使い方は我ながらうまいもんです。かなり薄手の皿でも割ることなく上手に取り除きます。でもやはり、ただ拾うだけより時間がかかります。干潟が存在しているのは干潮のピークをはさんでせいぜい5時間。大漁の似島は時間に追われました。
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by touhen03 | 2009-04-29 23:00 | 似島

陶片の惑星

 陶片を棲家としている生き物達がいます。牡蠣、フジツボ、ヤッコカンザシ?、ナミマガシワ、スガイ、ヒザラガイのチビ助、ミル、いろいろな海藻、ゴカイ、エビっぽい姿の小さな生物、何かの卵、正体不明・・・時には幾つもの生物が一つの陶片に集まって暮らしていることもあって、しかも不思議なことに、周りの陶片にはフジツボ一つ、海藻一本くっついていなかったりします。どうしてそうまで人気があるのか、渚の小さな生き物には生き物なりの価値観があるのかもしれません。まるで小さな惑星みたい。もしも地球上の生物がみんな絶滅してしまっても、そんな陶片一個、生き物が絶えて静まりかえった渚に残されていたら、そこから進化が始まって、私たちの知らない地球が生まれるかもしれない・・・

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ありゃりゃ・・・しまったあ。このテーマで、しかも同じ写真まで使って去年書いてる!題まで一緒じゃん。生物の付着した陶片を見るといつも妄想が起きるのだが、特にこの時期、惑星妄想が強いもんなあ。2日の宮島はデジカメを忘れたし、拾った陶片も、3日の河川敷骨董市の成果も、まだ写真に撮ってない。何かネタはと考えているうちに思いついたのだが、こりゃあ削除するしかない・・・と思ったけど、妄想の度合は今回の方が激しい。時間がたって醗酵してきた感じ。ま、そんなわけで、せっかく書いたし、図々しくそのまま置くことにした。
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by touhen03 | 2007-06-06 01:07 | その他

スガイを食べる

 広島ではスガイを食べます。同じ広島でも福山市ではツメタガイをツブと呼ぶそうですが、広島湾周辺ではツブと言えばスガイのことです。宮島でも似島でも陶片をひっくり返すとスガイがくっついていることがあります。陶片を拾いながら手に入る素晴らしい食用貝なんです。私は勝手に茶碗ツブと呼んでいます。
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 今回捕れたのは15個。毎回12個以上拾えたら持ち帰ることにしています。家族4人なので、1人3粒ずつというわけです。それ以下だったら逃がしてやります。1センチ以下のものは拾いません。私は食べる側なんだけど、12個が近づくとなんだかドキドキします。
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 と言うわけで、15個も捕まっちゃった今回のスガイ君たちは不運にも茹でられてしまいました。
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 爪楊枝を使って出します。ヘタクソだと途中で切れますが、こんな小さな貝で失敗すると食べるところが無くなってしまいます。真剣に取り組みます。ツメタガイと違って、こちらは癖も無く、とっても美味しいです。
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by touhen03 | 2007-04-22 23:47 | 似島

陶片の惑星

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甲羅に藻を付けた亀、蓑亀で~す。だって、亀甲模様があるでしょ。陶片クラゲの親戚ですが、これはクラゲではなく亀です。甲羅だけ持ち帰りました。
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近代モノのようですが、色絵皿の上に育った小さな世界。竜宮城みたいです。よく見るとフジツボやヤッコカンザシ?の類い、うごめいている小さな生物もいました。そう古いものではなさそうだし、とても破壊する気になれず、そのまま置いてきました。陶片にべっとり付いている、オレンジ色に着色した石灰分みたいなのは何でしょうか。似島の陶片には、よくこのオレンジ色のものがこびり付いています。
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今回の写真ではありませんが、これも似島で見つけた、大きな甕の破片の上で育った世界です。フジツボにヤッコカンザシ?、ヒザラガイにカサガイの仲間、ゲジゲジっとしたかなり大きな生物(ゴカイ?)もいました。見つけたときは、海藻がもう少し付いていました。
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昭和のゴム印タイプの陶片に産み付けられた卵。触ってみると、プチプチした感触がありました。何の卵でしょうか。

陶片は小さな惑星みたいです。
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by touhen03 | 2006-07-01 00:17 | その他