不思議な世界・日食の日の贈り物?

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 今回の日食、はるか以前から楽しみにしていた方達も多かったことでしょうが、私は日食グラスが間に合わなかったほどの俄かファンでした。私が突然休みまで取ってしまった理由は寮美千子さんの「夢見る水の王国」と絵本「黒い太陽のおはなし」を読んだためでした。美しい文章で三日月の木漏れ日が出てくるのです。実は部分日食の日の木漏れ日が三日月形になることを、私はそれまで不覚にも知らなかったのです。

 天空で欠けていく太陽に今ひとつ反応の鈍かった私ですが、三日月の木漏れ日は怖いほど心のツボにはまってしまいました。日食グラス越しに見る太陽よりも、日常の風景である影が突然姿を変える方が私はすごいと思う。緑豊かな公園の真ん中にいて、溢れるほどの三日月の木漏れ日の中にいる私を想像してしまいました。欅の木漏れ日、プラタナスの木漏れ日、桜の木漏れ日、松の枝ではどうだろう。世界は大小さまざまな三日月の光でいっぱいになる。私のTシャツの上にも、友人手製の布製バックの上にも三日月の光が遊ぶ。そうだ平和公園へ行ってみよう。原爆ドームのそばの大きなクスノキはどんな三日月を懐に抱いているだろうか。ドームの廃墟に三日月の影が射す。崩れた煉瓦の壁に残った窓から射す光も三日月の形・・・これはさすがに無理だろうと頭の隅では思いながら、それでも22日、ふらふらと原爆ドームの前まで来たのは、怪しげな妄想が私の脳ミソに菌糸を伸ばし、乗っ取られていたに違いない気がする。

 22日の朝、私はすっかり出来上がってしまっていた。しかし・・・現実の影はあっけないほど弱々しかった。小さな三日月の光を見つけるのでさえ苦労してしまった。ちょっと気の抜けたような、当たり前のような、私大丈夫かな・・・という感じで空を見上げたら、当たり前のクスノキがなんだか美しかったので写真に撮った。その中の一枚が偶然色を失っていた。ひょっとして日食からのプレゼントだろうかと思うのは、まだ脳ミソのどこかに怪しい菌糸が残っているのかもしれない。夏が終わる頃、キノコが生えてこなければいいんだけど。
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by touhen03 | 2009-07-24 22:30 | その他