2014年 07月 20日
江戸陶片、そして近代の手描き&印刻
こちらも瀬戸田町御寺の干潟から拾ったものです。上段左2つは江戸時代。残りの上段から中段の海浜風景皿ですが、上段の2つはいかにも江戸っぽい。中段2つは江戸から明治、微妙な時期のものか。海浜風景皿は広島の海岸、川からたくさん出てきますが、どう見ても天然呉須の江戸モノから、どぎつい合成染料の明治と判るもの、そしてその中間のような微妙なタイプといろいろです。海浜風景皿とは、そんな時代に大量生産されたのでしょう。
中段右端の小皿は明治時代の美濃地域で作られたもの。岐阜県陶磁資料館の収蔵品目録にも同じデザインのものが「染付印刻鶴図小皿」という名で載っています。これと同じデザインは、広島の海岸や川からも時々出てきます。ただ今回の小皿は、このタイプとしてはやや大きめです。
下段は合成染料の手描き染付。明治時代と言いたいところですけど、砥部がね・・・けっこう後の時代まで作っているので、近代の手描きぐらいに。
「平城宮跡を守る会」http://narapress.jp/hjk/