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浦崎・江戸時代の三界萬霊塔

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 陶片をたっぷり含んだ、良さそうな干潟を探して覗き込みながら、浦崎の海岸に沿った道を歩いていると、常夜灯だの、お地蔵さんだの、寄付石だの、記念碑だの、大小さまざまな石造物にごろごろ出あうのですが、これは三界萬霊塔。この世のすべての霊の供養塔です。無縁仏のお墓が珍しいのかって?

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 それが、けっこう古いのです。文化8年(1811年)ですって。ネット上に見つけた資料によると、干時文化八年辛未二月。ただし、元からここにあったのではなく、道路工事で移転されたらしいです。

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 見るからに古そうな名前でしょう。ワクワクして思わず写真に撮りました。この方達、福山藩水野家の家臣で、萬霊塔の他の面に記された三人と共に、江戸時代前期、この地に新田を築いたとか。そういうことが、礎石の部分などにいろいろ刻まれているようです。浦崎半島は古い時代には2つの島だったのです。もっとも文化8年頃には、水野家は既に改易になっていますから、記念碑として、文化8年に作られたってことですかしら。でも三界萬霊塔と、どう繋がるんでしょうね。萬霊塔というからには、特定の人のお墓ではないと思いますし、「この方達のおかげで今ここが栄えている、感謝!そしてすべてのものに感謝!」ってことかしらん?この時代、このあたりは江戸や上方への海上交通と塩田で栄えていましたから、そんな富の蓄積が石造物となって残ったのでしょうか。

 最近、どこへ行っても石碑や石造物が気になります。気をつけないと、郷土史の路地裏に迷い込みそうです。陶片の埋まった干潟なんて、妄想の妖気も漂っていますからね。それが地上の石碑なんかと結びついたらたまりませんです。陶片の味に深みが増すといいますか・・・ちょっと怖いです。
by touhen03 | 2015-09-09 06:39 | 県内の海岸と川