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コーラの壜のある場所には・・・

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これは鞆の雁木の下で見つけた、泥だらけのコーラの壜の化石です。しかもこれ、初めての海岸で陶片を探す時の、貴重な示準化石?なんです。最近の飲み物はドリンク剤以外、たいていペットボトルか缶、紙パックで売られています。ガラス壜のコーラが丸ごと見つかるのは、その海岸の土が、少なくとも30年以上、そのままに近い状態で保存されているからです。つまりそこは昭和40年代の地層(*^_^*)が露出しているというわけなんです。

そんな場所からは、少なくとも昭和初期や、戦時中の陶片は見つかりますし、かなり高い確立で型紙摺りや銅版転写の食器も拾えます。江戸陶片の出る確率も当然他より高いです。最近、陶片好きの人達によって、少しずつ各地の陶片海岸が発掘?され始めていますが、それでも日本中の無数の海岸に古い陶片は眠り続けています。そして貴重な宝を内包したまま、多くの海岸が埋め立てられています。陶片も面白いと思ってくださった人、特に、これから陶片と出会う方に、効率よく古い陶片を探してもらうためには一目で判るような目印があった方がいい。陶片のための示準化石という考え方は、ここから生まれました。(なーんて大袈裟な・・・) ちなみに陶片のための示準化石には、コーラの他、ファンタなどの懐かしいジュース類の壜の他、ラムネの壜、化粧品容器、牛乳瓶などのガラス容器もありますが、これらは時代の幅がやや広いので注意が必要です。ラムネの壜なら口の部分にプラスチックがないかチェックが必要です。牛乳瓶は、電話番号の表記の仕方や壜に印刷されたラベルで確認しますが、それで解らない場合は、これらの容器がたくさんあるかどうかで判断します。時代の幅の広いガラス容器は、集中して見つかることで、陶片のための示準化石となります。うんうん、なんだかアカデミックに書いちゃったなあ。

陶片自体の中にも、一目でそれとわかり、他の陶片を探す上で目印になるものがあります。たとえば明治の型紙摺りの大きな破片があるようなら、少なくとも戦前の面白い陶片が見つかる可能性が高い場所で、江戸陶片だってあるかもしれないというわけです。これらを示準陶片と呼んじゃいましょう。良い示準陶片となりそうなものはいろいろありそうです。これらはまとめて、休みの日に陶片窟で取り上げてみたいと思います。次の休みの日にできるかなあ~?微妙なところです。

最近、ブログの更新をする気になれず、陶片部屋にこもったり、本を読んだりして過ごしていました。私は時々こんなことがありそうです。m(__)m でも、そろそろまた始めるつもりです。
by touhen03 | 2006-08-01 09:01 | その他