2007年 10月 01日
9月24日の鞆 その2
今回一番の拾いモノはこれ。日本製、17世紀後半の青磁大皿の破片だろうと思います。模様が彫ってあるようです。この頃の青磁皿は高台に特徴があります。18世紀半ば以降に多い蛇の目凹型高台によく似ていますが、高台の縁は釉剥ぎ部分とあまり変わらないくらいの高さです。釉をドーナツ状に剥いだ後には明の青磁に似せるため、鉄銹を塗って赤くしていますが、これはほとんど剥げてしまっているのかもしれません。この時代の青磁大皿が鞆から出たのは2度目です。→最初に出た青磁大皿
青磁大皿の断面です。小麦粉で作ったお菓子のように、ほんの少し粉っぽい感じのする質感です。こんなに色が白いものばかりではありませんが、この質感は中国青磁と区別するときに大切なポイントです。
この時代、磁器食器はまだ庶民の間には普及していませんでした。まして青磁の大皿など贅沢品であったはずです。