2006年 05月 31日
陶片川流域紀行




実は家の近くの小さな川なんですけど、歩いてみると、道の上から見たのとはまるで印象が違います。人間に徹底的に管理された町の中の小川でさえ、ドキッとするような野生があります。腰をかがめて、視線を低くしてみると、人間の目の届かない世界があるんです。今時分は日が長いので、夕方歩くと、ちょっと陰影が濃くて、陶片川の妄想を楽しめます。


2006年 05月 29日
私も絵葉書で遊んでみました

一番大きい陶片は、私が宮島で最初に拾ったものの一つです。「漂着物事典」(石井忠著)のイラストや、雑誌の写真で見た江戸時代の「くらわんか皿」にそっくりだけれど、まるで昨日まで使われていたかのような、はっきりとした呉須の色、つやつやとした表面。本当に古いのか疑いながらも、現代のものとは違う厚い断面、ずっしりとした手触りに、一度で心惹かれたのを覚えています。あれから10年、宮島の干潟は、泥の中に貴重な宝石の鉱脈を含んででもいるかのように、珍しく美しい染付や青磁、唐津や土器の破片をいつでも惜しみなく与えてくれました。泥の中から拾い上げ、ぽってりとした釉薬や、ザラザラとした陶器の肌に触れた時、器を作った職人さんや、使った持ち主さんと一緒にいるような気がします。藁で梱包されて千石船に積まれた時のことを想像します。掌一つ分のタイムマシン、陶片。エマさんのブログで見た、古い絵葉書と陶片の組み合わせは、時代的には大きなズレがあるにもかかわらず、陶片との出会いの瞬間をちょっと連想させました。

絵葉書と陶片の組み合わせは楽しかったですけど、これ、実際にやってみると、妄想を表現するってけっこう難しいものですね。1回で疲れてしまいました。もういいや・・・って感じです。
2006年 05月 27日
ブログ万歳!陶片窟の近況

でも一番ありがたいのは、ブログのいろいろな使い道です。非公開にもできるので、集めた陶片の整理用に使えます。公開だと写真をきれいに撮らなくちゃいけませんが、実は私、写真を撮るのも苦手でヘタなんです。非公開なら、私さえ判れば、どんな写真でもいいし、フラッシュでテカテカに光ったヤツでも使えます。仕事から帰った後、電灯の下で作業ができるんです。どんどん撮って後はブログに放り込めばいい。掲載した写真はその一つです。ちょっとだけね。(^^ゞ 有田の川から出た17世紀半ば~後半頃の比較的早い時期の伊万里です。
これまでは陶片を手に入れると、まず番号を振り、採集地と年月日を書いたシールを貼り付け、それを一つずつ簡単なイラストにし、後は収納する引き出しごとに分類し、細かい部分は私の頭の中でした。そんな原始的な方法でも、好きなことは細かく覚えているものですから、十分やっていけました。
ところが、だんだん陶片も増え、今までのやり方では整理が追いつかなくなってしまいました。広島湾だけでなく、有田の川などから一度に大量の陶片を持ち込むようになったのも大きな原因です。また、ありがたいことに、多くの方から陶片を頂くようにもなりましたが、実は、自分で拾ったものは平凡な陶片でもガチッと頭にしっかり焼きつくのに対して、大切で貴重な資料にもかかわらず、頂き物陶片の場合は、それがやや弱いのです。自分で拾うことのできない場所のかけがえのない資料にもかかわらず、未整理の状態になりがちでした。
陶片の一つを確かめたくなった場合、一々収納している箱から、他の陶片を壊さないよう用心深く取り除けて取り出す必要がありますが、離れの部屋に置いてあるので、夜など玄関から外に出なければならず不便でした。データベースのようなものがあれば、それを見るだけで済む場合もあります。また、実物の陶片は美しくて魔力があり、喜びの源泉のような存在で、そのうえ一つ一つが情報のカタマリですから、つい、いろんな部分に目がいってしまいます。陶片の入った箱を取り出したはいいけれど、ついいろいろ見てしまって、気が付いたら時間がやたらにたってしまっています。それは無駄な時間ではないのですが、目的がある場合はちょっと困りものでした。その点写真ですと、まっすぐ目的に向かうことができます。そんなわけで、コレクションのパソコンでの管理は最優先課題だと思わざるを得なくなってしまいました。それにブログが最適だったのです。最近は暇さえあれば、陶片をパソコンに収納する作業に没頭しています。
まだまだ数ヶ月はかかりそうですが、私の陶片をすべてパソコンに収納する作業が終わりましたら、ほとんど休眠中になっている陶片専門ブログを使って、頂き物の陶片なども少しずつ紹介していきたいと思っています。ブログは「海岸陶片概論」的なものの表現には向かない部分もありますが、それ以外はほんとうに助かります。おまけに幾つブログを持っても無料!細かいデータベース作りが苦手な私でも、目的毎に分けた資料室ブログを作ってしまえばいいんですもんねえ。これを発明した方々に心から感謝しています。
2006年 05月 25日
陶片鳥です


2006年 05月 21日
東洋平和




2006年 05月 18日
宮島の隅っこ


2006年 05月 18日
宮島の土石流 その後
2006年 05月 18日
稚貝の養殖場


それにしても、鎌倉の海岸に漂着したエイの尻尾の骨を頂いたことがありますが、宮島でもそのうち拾えるかもしれません。
2006年 05月 18日
5月の陶片狩り

陶片の内訳は、土器(甕の口の部分か)1、灯明皿2、すり鉢1、17~18世紀の唐津系陶器7、江戸時代の青磁・青磁染付6、17~19世紀染付碗、蓋、皿、そば猪口、盃類22、18世紀の陶胎染付3、備前の蓋?1、明治頃の型紙摺りタイプ1、明治~昭和戦前の銅版転写5、ウイローパターン皿1、昭和のゴム印1、その他・不明6 計57個です。
個々の皿の一部は、陶片茶房、陶片専門のブログ両方で、近いうち取り上げたいと思います。
2006年 05月 17日
フジツボに寄生された怪物?




